681: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/06(火) 20:47:12.66 ID:h2uoLNaDO
「こんな奴が敵に回るかもしれないってか。それは考えたくないな」
だからこそ、カレンは映像を<黒の騎士団>の幹部達に見せた。あの力が敵として現れるとなれば、それに危機感を抱く者も出てくると考えたからだ。
しかしそれが逆に推薦の妨げにもなっていた。ブリタニア軍と関わりのある人物に接触することは危険極まりない。
「やはり、彼本人の意思が無ければ厳しいな」
「そうね。……別に付き合ってるわけでもないんでしょ」
扇の意見に賛同した井上が、カレンに尋ねてくる。
「そ、そうですけど……」
「いっそ誘惑しちゃえば? 『私を守って』とか言って」
「嫌ですよ。馬鹿らしい」
カレンがはねのけると、井上はあっさり引き下がり、
「じゃあ駄目ね。望み薄だし」
そう結論づけた。こちらの性格を利用した誘導尋問だったことに、カレンはようやく気づく。仮に誘惑を仕掛けたとしても、あの男には効かないだろう。陥落するどころか心配されるのがオチだ。
『だが、貴重な人材であることも確かだ。私の方でも彼について調査しておこう。カレン、君も引き続き注視していてくれ』
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