7:名無しNIPPER[saga]
2015/06/13(土) 23:42:49.45 ID:YUY/Ua/DO
「はぁ……はぁ……っ」
ルルーシュ・ランペルージは肩で息をしていた。たった今、重労働を終えたばかりの彼は、ベッドに寝かせた不審者を恨めしそうに睨む。
「お着替えは終わったー?」
扉が開き、金髪の女性が入ってくる。厄介者を引き入れ、厄介事を押し付けてきた張本人である彼女は、疲労困憊のルルーシュを見て、
「……もしかして、興奮したの?」
と軽蔑するような視線を向けてきた。キレそうになるが、ルルーシュは理性を総動員して笑顔を作った。
「これは会長。言われた通り、身元不明の不審者を運んでおきましたよ。では、俺はこれで……」
まともに相手などしていられない。こういう場合は適当にあしらい、離脱するに限る。時間とは常に有限であり、それを無駄に浪費するというのは不毛極まりない。
しかし、女性はルルーシュの腕を取り、言った。
「あ、もう皆呼んであるから」
「そうですか。では、俺はこれで」
細い指が腕にめり込む。信じられない力だった。それを振り払えない自分の腕力は、もっと信じられなかった。
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