786: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/29(木) 23:21:23.66 ID:dA8mO3kDO
朝の生徒会室。ライが入ると、やはりカレンの姿があった。膝にアーサーを乗せ、ソファーの上でくつろいでいる。
「おはようカレン」
「……おはよう」
ライは鞄を机の上に置くと、まっすぐカレンの方へ向かった。いつもなら長机の傍に座り、そのまま仕事か読書を始めるはずなのに。
当然、お世話係主任も異常に気づく。訝しげな視線を真っ向から受けつつ、ライは口を開いた。
「カレンは猫が好きなのか」
「え……?」
テーブルを挟み、彼女の対面のソファーに腰掛け、さらに続ける。
「アーサーをよく構っているだろう。だから猫が好みなのかと思って」
「……嫌いじゃないけど」
カレンの態度はそっけない。警戒されているのだろう。普段は無口なライが突然いつもとは違う行動を取り、仕事を放り投げて雑談に興じようとしている。
「…………」
「なんなの?」
しばし見つめていると、カレンは露骨に威嚇してくる。若干の恐怖を感じながらも、ライは彼女との接触を続けた。
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