792: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/29(木) 23:29:19.64 ID:dA8mO3kDO
 確かに最近はシャーリーと接する機会も増えてきたかもしれない。彼女と話しているとリラックス出来る。 
  
  
 明るく表情豊かなシャーリーと、陰鬱で無表情なライでは対照的だ。自分に無い物を山ほど持っている彼女から、無意識に何かを学ぼうとしているのだろうか。 
  
  
 「シャーリーは魅力的な女性だが、意中の相手がいる。横恋慕はしたくない」 
  
  
 そう返すと、カレンは驚いた顔した。 
  
  
 「意外ね」 
  
  
 「なにがだ」 
  
  
 「普段のあなたなら『僕には恋愛なんて分からない』とか言いそうじゃない」 
  
  
 「そうかな。だが、トラブルの原因にはなりたくない。人間関係では特にな」 
  
  
 本心だった。男女間に起こる痴情のもつれは周囲のコミュニティを崩壊に追い込むのだ。それぐらいのことは、数々の恋愛小説を読んだライにだって分かる。 
  
  
 だからこうして慣れない行動を取り、大変なストレスを抱えながらカレンの内なる目的を探ろうとしているのだ。 
  
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