81:名無しNIPPER[saga]
2015/06/18(木) 09:56:52.15 ID:0bD55o1DO
盾を構えた<サザーランド>を前に出す。チェンバレン機はKMF用30oアサルトライフルとスタントンファという柔軟な対応が出来る標準的な装備だ。
コベット機は左肩部に弾道予測機を取り付け、頭部を強化型ファクトスフィアに交換している。装備は対KMF用48o狙撃ライフルと、完全に後衛向けの調整になっている。
いつ敵が現れてもおかしくない。戦闘直前に流れる、緊張感で作られた独特の空気。新米の時は苦手だったが、今では慣れたものだった。
ゲットーでの戦闘は不意打ちから始まる。相手のテロリストからしたら、ゲリラ戦でしか勝ち目を見いだせないのだから仕方がない。
気をつけろ。そう言おうと口を開いた瞬間だった。背後で爆発音が響く。爆竹に似た軽い音だった。聞き覚えがある。あれはナイトメア用の吸着式爆弾だ。投げた先に張り付き、爆発させる。
種類は色々あり、煙幕を発生させる物や塗料を撒き散らす物、強烈な電磁パルスを放って機体の機能を麻痺させる物など、多種に上る。
今回、相手が使ってきたのは煙幕弾だった。後方が濃密な煙に包まれる。旧市街地ということもあり、なかなか晴れないだろう。
しかし、前衛であるクレメンスの<サザーランド>は後方の異常に構わず、前方の警戒を解かなかった。前からの攻撃を防ぐのがポイントマン(前衛)の役目だからだ。後ろは残りの二人に任せている。
読み通り、前方から紅い<無頼>がアサルトライフルを乱射しながら突進してきた。煙幕は囮だったのだ。
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