816: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/11/05(木) 11:01:37.51 ID:+RjyVImDO
「したくてしてるんじゃない」
目を輝かせたシャーリーがぐいぐいと近づいてきて、ライは困った表情のまま後ずさる。かなりの圧力だった。
「やっぱりカレンは特別なんだ?」
「いや……」
カレンは特別というより、特殊だ。隠し事が多すぎる。
そして何故か、ライは彼女の秘密に関わることが多かった。ナイフの件もそうだし、KMFの件もそうだ。ずいぶん前に、中庭で宙を舞っているところを目撃したこともある。
隠せ隠せと本人が言ってくるのだ。彼女の秘密を他人に知られないよう常に注意していては、気疲れしてしまうのも仕方のないことだった。
その点、なんでも明け透けに言ってくれるシャーリーの隣は安心できる。明朗快活を絵に描いたような少女だ。誰にでも分け隔てなく親身に接する。その人柄のためか、クラスや部活動に限らず友人がとても多い。
ライには出来ないことを意図せず、軽々とやってのける。偉大な人物だ。周囲を明るくさせる彼女こそ、特別な人間なのではないかと思う。
「どしたの? 急に黙っちゃって」
「……なんでもない。カレンと仲良くしてやってくれ」
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