871: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/11/15(日) 23:46:53.38 ID:dxIhcDNDO
「どうかしらね。もしかしたら、取り返しがつかないかも」
「なに……」
一転して深刻そうな表情になる。今まで自信気だったくせに、カレンの一言でこんなにも調子を崩してしまう。いつも無表情なライが、だ。
それがなんだか嬉しくて、いつの間にか口元にはからかうような笑みが浮かんでいた。
「その……すまない。僕はひどい勘違いをしていた可能性がある。復旧の見込みがあるなら言ってくれ。可能な限り力を尽くす」
こんなに慌てるのも珍しい。それもやっぱり嬉しかった。
「もう。別にいいわよ」
他人からどう言われようが構わなかった。もう気にするのも馬鹿らしい。
元より野次馬連中が期待しているような事実は無いのだし、ライの存在が"病弱なお嬢様"設定に悪い影響を与えているわけでもない。
「それより、今日の約束は覚えてる?」
「ああ。服の件だろう」
「うん。私は一度教室に戻るから、あなたは……そうね、いつもの公園で待ってて」
「公園。どうしてだ。まだホームルームが残っている」
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