89:名無しNIPPER[saga]
2015/06/18(木) 18:45:48.82 ID:0bD55o1DO
夜のゲットーには、サーチライトのような便利な物は無かった。仕方なく、<サザーランド>のライトを使い、ランドスピナーで移動する。
オペレーターからあの後、撃破された部隊の仲間は二人とも、無事に回収されたとの報告があった。喜ばしい事ではあったが、彼らの後を追うわけにはいかない。
そして報告はもう一つあった。あの紅い<無頼>がどうやら"黒の騎士団"に属する機体だというものだ。
「どこだ……」
ファクトスフィアを使って索敵するか、そう思って足を止める。
瞬間、ビルの合間から紅いKMFが飛び出して来た。四時の方向。咄嗟にランスで打ち払う。敵機はやはり、異常な反射神経を持っていた。屈んでかわされる。懐に入られた。
電流を帯びたスタントンファが青く光った。これを食らえば<サザーランド>と言えども無事では済まない。ランスから左腕を外し、無理やり敵機の右腕を掴んだ。
機動戦は終わり、単純な力比べが始まる。しかし、強化された<サザーランド>と<無頼>では勝負にならない。猛烈なパワーが敵機の腕を締め上げ、そのまま破壊しようと唸りをあげた。
流石に相手もそれは許さない。こちらの手を懸命に振りほどいた。それでいい。腕を外された<サザーランド>は既に、脚部に装備された二基のランドスピナーを巧みに操り、急旋回を開始していた。
大型のランスを、その重さに任せて横に薙ぐ。回転時の遠心力も合わさり、ナイトメアを一撃でバラバラにする威力を伴って、相手の<無頼>に襲いかかった。
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