899: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/11/21(土) 09:23:01.28 ID:xN9on8TDO
そう言うと、スザクは思いつめたような、沈痛な面持ちになった。
「……うん。正直、ナナリーのおにぎりは本当に安心したんだ。大切なものを思い出させてくれたっていうか」
「それは分かる。ナナリーの手から生み出された物なら、僕は躊躇いなく何でも口に入れるだろう」
二人はどこかズレた会話をしながら本を捲っていく。
「カレンから、日本は食文化が発達していたと聞いた。ラーメンや餃子などにも独自のアレンジを加えていたらしいな」
「そうだね。オムライスやカレーなんかは洋食屋にあったけど、殆ど日本料理みたいなものだったから。その手の物なら、ナナリーも喜ぶと思うよ」
ナナリーが喜ぶ。猛烈なやる気がライの中に生まれた。これまで折り紙や本の読み聞かせなどに終始していたが、新しいレパートリーが増えるとなれば──
「おい、落ち着け」
ルルーシュから冷静な指摘が飛んできた。知らず知らずのうちに興奮してしまったらしい。
「俺は許可を出した覚えは無いんだがな」
「なに。どういう意味だ」
「お前やスザクはどこか抜けているだろう。そんな連中の作った料理を、ナナリーに食べさせるわけにはいかない」
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