905: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/11/21(土) 09:35:47.91 ID:xN9on8TDO
少し遠い。四〇ミリ弾なら届くには届くが、直撃は非常に難しかった。山岳部特有の不規則な強風が砲弾を遮る天然の防壁となるからだ。
伝説的な狙撃手なら当てられるのかもしれないが、この距離を制覇出来るナイトメア・パイロットのスナイパーは現時点で存在しない。
近づいて当てるしかない。
そう思った時、装備していたライフルがひとりでに変形した。外部からの操作だ。
折り畳まれていた砲身が展開し、ロングバレルが装着される。アサルト・ライフルからスナイパー・ライフルへ。どうやらこの火砲には可変機能があるらしい。
およそ三キロの距離。狙えるのか。届くのか。
(……やってみるか)
<サザーランド>がうつ伏せになり、伏射姿勢を取る。大型のライフルを抱くように構え、さらにファクトスフィアを展開。機体各部への電力供給を最小限にして、その分を射撃能力に割り当てる。
障害物はない。湿度も高低差も無視して良い。注意するのは風速だけ。
「…………」
光学センサの情報を頼りに狙いをつける。ナイトメアのコックピットに座っている状態では、実際に銃を握っている時のような一体感は得られない。あまりにも不利な状況。
頼りになるのは武器の性能のみ。
1002Res/860.00 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。