960: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/12/01(火) 08:39:50.10 ID:IN4redvDO
土星、水星、木星、金星、火星。命を抱く青い星と、それに寄り添う白い月。
太陽を中心に星が回る。星が回れば時代が進む。
馬から車へ、
剣から銃へ、
昔から今へ、
時代が移り変わっていく。
最後に見たのは、大勢の人が集まる広場だった。白い豪奢な服を着た少年が、血の海に沈んでいる。傍らに寄り添った少女に何かを囁き、微笑んだ。
少女の慟哭が天を突き、そこで辺りに散らばっていた一切の映像が消滅した。
残されたのは青い奔流と、電撃のようにはしるシナプスの嵐。その中をC.C.が泳いでいる。
「なにを見せたかった」
ライは尋ねた。目が合うも少女は無表情を崩さず、さらに奥へと泳いでいく。自分もそれに引っ張られるようにして、世界の奥へ連れて行かれた。
変化が起きる。今まで移り変わっていたのは周囲の方だったが、今度はライの中だ。左目の奥から脳の中心へ、火が灯る。
焼けるような痛み。神経が悲鳴を挙げている。抑えつけているものを無理やり引き出そうとすれば、こうなるのは当たり前だった。
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