983: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/12/06(日) 23:51:12.42 ID:vkOYs0mDO
「下手をしたらミレイさんに、カレンの葬儀の話をしていたかもしれません」
膝の上で組んでいた手に力が込められる。ミレイが言葉を失い、ルルーシュもその瞳を開けた。
「経緯が経緯です。生徒に欠員が出たら感傷に浸る間もなく、責任問題に発展するでしょう。そして僕は、危うくそれを招くところだった」
結局、そういうことなのだ。
ミレイの独断で引き入れた不審者が、ゲットーで死ぬ。善良な同級生を巻き込んで。しかもカレンは、生徒会長の独断により押し付けられる形で世話係になっているのだから、誰が糾弾されるかは分かりきっていた。
アッシュフォード家そのものにとどめを刺すことになっただろう。そうなれば、この学園がどうなるか、ミレイがどんな思いをするのか──ライは考えていて吐き気がしてきた。
いつかの屋上で、学園を愛していると言った彼女から、あの笑顔を奪ったかもしれない。しかもその原因がミレイ自身に求められるのだ。
「……っ」
背中にじんわりと汗が浮かぶ。自分がそんな未来を何より恐れているのだと、ライは痛感させられた。
ギアスの事もある。問題は何一つ改善していない。
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