984: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/12/06(日) 23:53:35.67 ID:vkOYs0mDO
「でも、そんな事にはなってないじゃない?」
「僕は危険性の話をしています。たった一か月でこれなんだ。また何か起きたとしても不思議じゃない」
「そうかしらねぇ」
ミレイはのほほんとした様子で紅茶を飲んでいる。ライは強い苛立ちを感じた。彼女が問題を正しく認識しているようには見えなかった。
性善説を信じるのも良いが、時と場合を考えて欲しい。ミレイはアッシュフォード家の領分で不審者を保護しているのだ。その不審者が何か問題を起こしたら、それは彼女の責任になってしまう。
「もしかしたら、この学園自体が無くなっていた可能性もありました」
「…………」
「ミレイさん、僕は──」
「あのね、ライ」
静かな声だったが、ライは閉口せざるを得なかった。ミレイの言葉には不可思議な威圧感がある。
もしかして、怒っているのだろうか。だったら良い。真面目に取りあってくれるのなら、叱責でも糾弾でも悪罵でも、望むところだった。
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