24:名無しNIPPER[saga]
2015/07/05(日) 23:30:38.53 ID:Y7MRQSRV0
それから、アタシとPさんの間の『特訓』は特別な意味を持ち始めた――今夜だってそう。
Pさんの部屋で、ベッドの上で、羽交い絞めにされたアタシは、脱出しなければならない。
ヒーローなら簡単に抜け出せるぐらいの拘束。
でもアタシは、されるがまま、Pさんからの攻撃に耐え続けるだけだった。
シャツとズボンを捲られ、カラダをまさぐられ、くちびるを合わせられると、この人から逃げ出そうという意思がみるみるうちに萎えていく。
そうして最後は、Pさんに貫かれて、アタシの『特訓』が失敗に終わる。
でも今夜は――Pさんは『敵』だった。
ヒーローであるべきアタシは抵抗しなければならなかったはずだ。でも、出来なかった。
体格差もあって、アタシは組み敷かれたまま身動き一つとれず、打ち付けられる腰に真正面から壊されていた。
お腹の中をぐちゃぐちゃに穿られ、喉を舐められ、胸を吸われ、耳たぶを齧られて、ボロボロにされていく。
でもアタシは、少しの痛みと共に込み上げてくる滾りを抑えられず、甘い声を上げてしまっていた。実験台の上にいる様にカラダを開いて、侵略を受け入れていた。
『敵』や『味方』は関係ない――そこに居るアタシは、Pさんのためだけに居た。Pさんが立つ側に、アタシは立つようになっていた。
アタシは、ミンナノミカタ――
誇りは、一回目の迸りを全て体内に注がれて、まっ白に塗り潰されていた。
その瞬間の、ヒーローだった南条光の断末魔は、それをもたらした人の唇で塞がれ、誰に聞こえることもなかった。
それを知っているのは、堕落した自分だけだった。
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