過去ログ - 【ラブライブ!】真姫「夢を見る夢を見る」
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83: ◆VJRQu9X6ME
2015/06/25(木) 22:46:56.81 ID:Mkb09/dXo
お待たせしました。再開します。


84: ◆VJRQu9X6ME[saga]
2015/06/25(木) 22:55:28.98 ID:Mkb09/dXo
目が覚めたのは八時ごろだった。
私は昨日の午後の講義が全て埋まっていたので、その復習に時間をとられ、よく眠ることができなかった。
にこちゃんは私より早く起きていて、もう歯を磨いていた。

「ワクワクして昨日あまり眠れなかったんでしょ」
以下略



85: ◆VJRQu9X6ME[saga]
2015/06/25(木) 23:00:40.90 ID:Mkb09/dXo
「私たちって子供ね」

「たちってなによ、たちって!」

「……昨日にこちゃん、寝返り結構打ってたわよね。五分に一回くらい?」
以下略



86: ◆VJRQu9X6ME[saga]
2015/06/25(木) 23:12:09.01 ID:Mkb09/dXo
「私はにこちゃんの素直なところ、好きだけど?」

そういう単純な言葉を口にするだけで、目の前の小さな少女は相好をくずしてくれるので、たまらなく愛しい。

時計を見ると8時。休日にしては早起きだ。
以下略



87: ◆VJRQu9X6ME[saga]
2015/06/25(木) 23:18:35.72 ID:Mkb09/dXo
「ちょっとあんた、昨日は九時って書いてたでしょ!」

機械に向かって話をしているにこちゃんに向かって私は、

「見間違い」
以下略



88: ◆VJRQu9X6ME[saga]
2015/06/25(木) 23:22:36.10 ID:Mkb09/dXo
ここからバスで駅まで最低でも二十分はかかる。
のんびり支度をしている場合ではなかった。

私たちはそこから会話を交わさず、無言で準備をした。
にこちゃんが洗面台で何やら頑張っているが、化粧の乗りを気にしているのだろう。
以下略



89: ◆VJRQu9X6ME[saga]
2015/06/25(木) 23:25:52.64 ID:Mkb09/dXo
出てきたにこちゃんに、その労力を他の準備に費やせ、と怒鳴りたくなる。
が、そうも言っていられないので、私は洗面所に入ると軽く髪を梳きドライヤーを当て、さっと顔を洗って二分ほどで歯をみがいた。

そして二人して玄関のドアを開けてバス停までダッシュをはじめた。

以下略



90: ◆VJRQu9X6ME[saga]
2015/06/25(木) 23:31:48.23 ID:Mkb09/dXo
にこちゃんがバス停に着くのが見えた。
にこちゃんと私の間には五十メートルほどの差があった。
私が遅れてバス停につくと、

「たまには運動もいいでしょ?」
以下略



91: ◆VJRQu9X6ME[saga]
2015/06/25(木) 23:35:25.03 ID:Mkb09/dXo
「ああ。まきちゃんのおかげで、大分ましになったわ」

私はその言葉に素直に甘えることにし、膝に手をついて呼吸を整えはじめた。
が、元通りの呼吸を取り戻す暇もなく、満員のバスがやってくる。
にこちゃんと密着しながら、不意に笑いがこみあげてきた。
以下略



92: ◆VJRQu9X6ME[saga]
2015/06/25(木) 23:44:38.75 ID:Mkb09/dXo
家を出る前何気なく、「にこちゃんの素直なところが好きだ」と言った。
それはそれは素直さへの無意識の憧れであるかも知れない。
そして私は憧れに対して、影響されにくいはずなのだが、どうしてかにこちゃんと二人して、自分たちは子供のようだと笑っている私がいた。

私たちは駅に着き、そこから東京方面行の電車に乗る。
以下略



93: ◆VJRQu9X6ME[saga]
2015/06/25(木) 23:51:14.46 ID:Mkb09/dXo
電車に揺られること、一時間ほど。
私たちの音ノ木坂は、車窓からでは遠くに見えた。
けれどそれだからこそ、あそこに帰るのだ、という気持ちが引き立てられた。
胸の鼓動は高まっている。

以下略



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