過去ログ - 加賀「反転電波を浴びたから提督を搾首手ポキするわ」 R-18G
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2:名無しNIPPER[sage]
2015/06/14(日) 20:38:47.44 ID:xh8SUIpPo
月明かりは差し込まない。ただ、ライトの光が下からその端正な顔を照らし出している。
色も形も普段と何ら変わりはない。ただ表情だけがある種の残酷さだけを湛えて微笑む。
何がそんなにうれしいのだろうか。聞いてみても返答はなく、静けさを保ったままで傍らにまで歩いてくる。

 「……提督、私、感情表現が、上手ではありません」

 でも、今は、嬉しくてたまらないわ。言いながら、左手がこちらの首に向かって伸びてきた。
鎮静剤と痛みで、抵抗することもままならないなかで、たどり着いた腕は、徐々に力をかけて。
血液の流れが滞り始め、気道が閉鎖され始めた。頭の中で行き場を失ったものがぐるぐると渦巻き始める。

 「がまんできないの、こんなものが、この世に存在すること自体が」

 中身の入っていない左袖に代わって、のろのろと右腕で、首の縛めを解こうとした。
しかし、容易にやってきた右手に阻止され、そのままその滑らかな指がこちらの指に絡んだ。
だから、自分で消すのよ。あまり、というよりまったく触りたくはないのだけれど。

 緩慢な抵抗を無視して、弓道のように艦載機を飛ばしてきたその手は、軽々と一番短い指をへし折った。
小指から上がって来る灼熱の感覚が、喉に伝わって飛び出そうだった。堰き止められていなければ、叫び声が出たに違いない。
濡れた擦れるような音が、喉からわずかに出る。それを見て、その美しい容貌に浮かぶ笑みを加賀は、一瞬だけ歪ませた。

 「醜いわね」


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