過去ログ - 加賀「反転電波を浴びたから提督を搾首手ポキするわ」 R-18G
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83:名無しNIPPER[sage]
2015/06/26(金) 22:49:06.87 ID:9XXTdSBto

 少女たちの姿をを避けて、人気のない廊下を通って行く足音がある。
両手で抱き上げた黒いインナーの少女。表情を変えないまま寸分乱れず歩く。

 「ねえ、古鷹さん」

 提督のこと、大好きだったんだね〜。意識のない少女の耳元で囁いた。
償いのために海に入って、そのまま消えていきたかった。龍田は思い浮かべて、また言葉を紡ぐ。
ごめんね。私、あなた、あなたたちみたいにできないみたい。ひねくれているのかもね。

 「でも、提督にあんなことさせたくないでしょう?」

 提督、わき目も振らずに、今は泳げもしないのに、海に飛び込んだの。あんな目にあったのに。
龍田は歩く、よどみなく。古鷹は目を覚まさない。安心したように眠っている。
私も同じようなことしちゃったら、提督、天龍ちゃんみたいに心配するでしょう?

 「だから、捧げるの。私のもの、ぜーんぶ」

 だって、あんなことしちゃったんだもの。提督の苦しみは除いてあげて、
提督の幸せのためのこと、全部してあげる。それが、償いってことだよね〜。

 「だから、早く、良くなってね。古鷹さん」

 提督が悲しまないように。それきり黙って歩き続ける。

 太陽は沈み切って、隠れて見えなかった月が、追いかけるように西に見えた。



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