過去ログ - 加賀「反転電波を浴びたから提督を搾首手ポキするわ」 R-18G
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96:名無しNIPPER[sage]
2015/06/30(火) 19:29:51.04 ID:kmzn8s6Xo
 
 「提督、私、自惚れているのかもしれません。私が、一番、提督のことを分かっているって」

 こうやって、提督が、私のやっていることを見抜いて、それでも、私を許して下さる、と。
扶桑は、微笑む。涙を流して、その赤い瞳の朱色を増しながら。どこかで、わかっていたのですよ。
長い付き合いですもの、言葉がなくても、分かり合えるような間柄になれていると、思っています。

 「なのに、なのに……どうして!」

 どうして私が! 提督をふきとばして! 提督、提督、私です! 私なのです! 提督から左腕を奪ったのは!

 扶桑は、激情を抑えきれなくなって、心の堰が崩壊してしまったようで、叫んで、自身のズタズタの心をひっかく。

 初めの戦艦は私でした! 初めの子よりも長く提督の隣にいます! ずっと、ずっと、頑張って、提督の隣に……! 
あの時だってそう! 提督、ていとくがあの場所で見守ってくれるって、私だけがわかっていたのです!
皆、知らなくて、私だけがわかっていたんですよ?! なのに、なのに、どうして、

 「どうしてえ……!」

 髪を振り乱して、目を見開いて、もう声にすらすることもできず泣く扶桑、彼女を力強く抱きしめる。
右腕しかないから、酷く不恰好で、それに気がついた扶桑が耐えきれなくって離れようとして、
それがなんだとそのまま力を込めて、歯を食いしばるように抱きしめる。

 これからずっと、彼女の、扶桑の、艦娘たちのために力を尽くそうと、改めて思った。


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