過去ログ - みく「死の港町にて」【モバマス×メタルマックス3】
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◆Freege5emM
[saga]
2015/06/20(土) 19:08:06.46 ID:0IETcNsfo
●02-06
美優とハンターオフィスで別れたみくは、
美優から割安で譲ってもらったニトロビールを握り締めて街中を歩いていた。
マンホールからマユラーの触手が現れたら、それを投げつけて相手を炎で包み、
表面のどこかにある感覚器官を鈍らせたスキに逃げるという寸法だ。
(火気厳禁の作業場には、こんなモノ保存しておけないから、
もし使わずに帰れたらニトロは風呂焚きにでも使うかにゃ? 高くつく燃料だにゃ)
みくは、朝にマグナムガデスを拾い、昼にマユラーの触手と戦い、
今はプエルト・モリから西に広がる水平線に沈む夕日を浴びながら、足早に倉庫へ急いだ。
いつもはコンテナの間をたむろしているクランのゴロツキも、今日ばかりは姿が見えず、
街で動く影は野良猫かカラスばかりだった。
(……ん、見慣れないバイク……?)
シャッターが落とされた作業場の前で、
黄昏の陰をまとったモトクロッサが1台駐車されていた。
「へぇ、誰のか知らないけど、イカしてるにゃ」
「……私のトランセンドに、何かついてるかしら?」
「トランセンド?」
みくが手癖の悪さを発揮して、モトクロッサをべたべた触っていると、
背後から高く平坦な声が聞こえてきた。
“トランセンド”という単語がバイクの名前だということに、
みくはたっぷり5秒かけてようやく思い当たった。
「おねーさん、ソルジャーさん? 見ない顔だから、駐車場でも探してたかにゃ」
みくは、後ろめたさを出さないよう心がけながら振り返った。
一切の下心を拭った無邪気な笑みを貼り付けると、視界に一人の若い女が立っていた。
「そうね。この街のクルマ屋はなってないわ。
街中で賞金首が暴れていると聞いたけど、この有様」
若い女は、みくより頭ひとつ背が高く、長い銀髪をストレートに垂らしていた。
その銀色に比べて幾分くすんだ灰色のインカムが、彼女の側頭部から首もとを硬質な曲線で覆う。
さらに手足には、金属と違うぼやけた光沢の樹脂装甲を貼り付けている。
「クルマが入れない場所だからって……及び腰なんだから。
あなたたちって、ホントにクルマが通じない相手には弱いのね」
「マユラーはサイバネ技術が入ってない純粋な虫ケラにゃ。
メカニックのテクも役に立たないにゃ」
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