過去ログ - 電「待っててくれて、ありがとう」
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5:名無しNIPPER[saga]
2015/06/15(月) 00:15:29.96 ID:pviwqZr60


「ねえ、電」


不意に、暁ちゃんが私の名を呼びます。


「司令官と、会ってないの?」


「……」


戦争が終結して3年。
横浜鎮守府学園への異動を指示されて以後、私は司令官さんと会っていません。

そりゃあ、司令官さんとして最初の艦娘で、一緒に辛い時も乗り越えた中だけど……特別に会ったりとか、連絡を取り合うことはありません。
電からは近況報告の手紙を何通か出したけれど、返事は数ヶ月に一度。
忙しいのだろうな、と思いつつ、納得するしかありませんでした。

でも、不思議と、そういう扱いになっていくことで私の淡い気持ちは消えていったので……。
今では、それで良かったのだろうなと思います。
同年代の加賀さんと上手くいってほしい、とは思っていますし。


「や、やだな暁ちゃん。司令官さんには、加賀さんがいるのです」


「……」


「だから別に……電は……」


晴れた気持ちで、卒業を迎えるのです。
お姉ちゃん達に、色んなことを考えさせる訳にはいきません。
でも、何故か、電の目からは流れるものが止まりませんでした。

司令官さんを好き____。

それはずっと隠し通し続けてきた想い。
平和な世界となり、自分の願いが叶った世界で、唯一自分に嘘をつき続けてきた想い。
でも、それでいいのです。

大体、考えてください。
司令官さんは電よりずっと年上。

電は当時、13〜15の若すぎる異性。


そんな恋が、成立するはずはないのです。


これでいいのです。





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