過去ログ - 【Fate】聖杯戦争を突き抜けろ！【安価とコンマ】 -SS速報VIP

過去ログ - 【Fate】聖杯戦争を突き抜けろ！【安価とコンマ】

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885: ◆PLTbiiswfL.Y[saga]
2015/06/28(日) 01:21:53.82 ID:lJ3LjBZ7o

不可思議な巨大なキューブが浮かび上がり、その中で更に小さい黒いキューブが視える。女性は、それを背に立っていた。

周囲には、救いを求めているかのような無数の黒い手が伸び、中央には瘴気で形成された髑髏が浮かぶ。

白頭巾から三日月のような巨大な黒い角が飛び出し、通常、剃られるはずの黒い髪は艶やかに腰まで伸びている。

開けられた胸部から覗かれる、透き通る白い肌はとても扇情的だ。下半身に至っては、薄い一枚の下着とソックスしか履かれていない。

見るものを蠱惑する、淫魔のような女性。だが、貴方はその女性に見覚えが有った。

過去に士郎の弁当を届ける際に起きた騒動の中で、衝動の赴くまま殺した嫋やかなあの女生だ。

死んだはずの女性は変態を遂げて、自分の前に立つ。あの時の、慈愛の笑みを浮かべて。

「お久しぶりです」

軽い挨拶を交わすような、呑気な場面でもない。こめかみが嫌な予感で、ズキリと痛む。

未来視と本能に従って、いつの間にか腰にかけられた刀を抜いて構える。隣には、懐かしいキャスターの姿も視える。

春の陽気に微睡み、夢に落ちたと思えば奇妙な空間に迷い込んでしまったようだ。

「私を殺したことを、お許ししましょう。貴方は決して悪くなどございません。
.悪いのは、貴方をそのように産んでしまった運命そのもの。悲劇から逃げることを、お許ししましょう。
.―――今も滾る肉欲のまま私に溺れることも、お許ししましょう」

……冗談ではない。この罪は、逃げることなく背負うと決めたのだ。この幻影、刃に覚悟を乗せて切り払おう―――！

【直後判定　世界を編纂する者-5 直死の魔眼+2 歪曲の魔眼+2　未来視+1】

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