過去ログ - 八幡「贈り物には想いを込めて」
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48: ◆D04V/hGKfE[saga]
2015/06/16(火) 00:23:05.79 ID:9WL6O8ki0
ふふん、と薄い胸を張る。特にどうとも思わないが。家族に欲情するやつは病気だと思います。

別に期待しているわけではない。

期待して、裏切られる怖さを俺は知っている。だからいつしか他人に期待しなくなった。
否、意図的に持とうとしなかったのかもしれない。

ただ、今年は例年と違いすぎた。仕様を変えたときは致命的なバグが見つかることがある。
この先がどうなるかは甚だ不透明なままだ。
んーと小さく溜めてから小町は口を開いた。

「結衣さんでしょ?雪乃さんでしょ?あとは、もちろん小町のだよ♪」

超にっこり小町スマイルを浮かべる。あざとい……。あざといけど可愛いのが一色との唯一にして最大の違いだな。
真面目に返すと面倒なのでこういう時は適当にはぐらかすに限る。

「俺は小町からひとつでも貰えれば何もいらねーよ。今の、八幡的にポイント高いな」

「お、お兄ちゃん……それは小町にとってもポイント超超高いよ!」

精一杯キリッと聞こえるように言い放った。小町はキャーとか奇声を発しつつ足を上下にばたつかせている。
こうかはばつぐんだ!上手く誤魔化せただろうか?

しかしあの2人が俺にねぇ……。可能性はゼロではない、か。

知り合ってまだ1年にも満たない短い付き合いだが、今までの人生よりもそれなりに密度の濃い時間を過ごしてきたという実感はある。
だがそれが何だというのか。

可能性はゼロではないと、心の片隅で思う時点で期待をしている証拠になってしまう。

自分がふと思ってしまったことに空恐ろしさすら感じる。
あれだけ期待する事は怖いことだと、そう学んできたはずなのに。
また同じことを繰り返すのだろうか?

ただ、こうとも考えられる。
そうまで思わせる何かが、あの場所にはある。

探しに行くんだ。

何を?と問いかけても答えは未だない。
だから探し続けるしかないのだ。



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