過去ログ - 向日葵「ふたりを繋ぐ夜の電話」
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35:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/16(火) 00:42:40.06 ID:rcfS4V6Mo



しばらく遊んで、陽も少し傾きだしたので、私たちは先輩たちに別れを告げて家に戻りました。


暑い中を遊んでいたため、すっかり汗をかいてしまった楓が「はやくお風呂はいりたいの」というと、「じゃあ私と一緒に入るか!」と言い、櫻子はそのまま楓と一緒にうちのお風呂に入っていきました。


私は二人の入浴中の時間を使って、夕飯の支度をはじめました。いつもより長めに入ってのぼせかけた櫻子と楓が出てくる頃にはごはんも炊き上がって、空腹だったらしい櫻子はそのままごはんにありつきました。


食べ終わってお腹いっぱいになると、櫻子と楓は一緒に部屋へ戻っていきました。食器を洗ってそのままお風呂に入るから、楓のことをよろしくお願いしますねと言うと、早くも布団にねそべって楓と本を読んでいた櫻子は足をぱたぱたさせながら「んー」とだけ返してきました。


あの子……この調子だと、そのまま楓と一緒に寝ちゃいそう。



ぬるま湯のシャワーを当てながら、私はふと公園で訊かれた櫻子からの質問を思い出しました。


「いつやめるの?」なんて……そんなこと訊かないでほしかった。櫻子がどう思っているかはわからないけれど、少なくとも私はこの夜の電話を楽しく思っているし、できることなら続けていたい。


でもその一方で、このまま永遠に電話を続け合うとも思えません。大した内容があるわけでもない、数分程度の電話なんですから……きっとそのうち自然消滅ということになってしまうでしょう。


心の中では、それでもかまわないと思っていました。あの子が律儀になにかを続けるなんて、そうそうあることじゃないのは充分承知しています。携帯そのものをまたどこかへ失くしてしまうことだって大いにありえるのですから。


でも私は、できることなら……



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