過去ログ - 向日葵「ふたりを繋ぐ夜の電話」
1- 20
4:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/16(火) 00:18:24.44 ID:rcfS4V6Mo
「この前も言ったでしょう、携帯を携帯しなくてどうするんですの。緊急の用事とかあるかもしれないのに」


「私に緊急の用事がある人なんていないよ〜」


「……私がノート返してって言ったときは、少し緊急だったんですけど?」


「そうなの? それなら今度からノート返して欲しいときは最初からうちに直接来てよ。そのほうが私も楽だから」


「なんでノート貸してもらう側が楽をしようとしてるんですのよ……」



特別なことなど何も無い、いつものようなやりとり。登下校中にするような、普段の調子の日常会話。


気づかないうちに私の声量もあがってきた頃、楓がころんと寝返りをうちました。そこではっと我に帰ります。


「あっ……いけない、楓が起きちゃいますわ」


「あー、ごめんごめん」


「じゃあ、特別な用事はないんですのね? それならもう切りますわよ」


「ないない。じゃーねー」


電話はぷつっと切れました。向こうからかけてきたのに、先に切るのも向こう側とは。ほっと呆れながら、携帯電話をロックして机の上に置きました。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
50Res/44.78 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice