21: ◆Y3oOA6OkFI[saga]
2015/06/18(木) 18:17:37.64 ID:cNPNwuiyO
ったく、なンだってンだ、ホントによォ。
そんなことを考える彼だったが、どこか楽しげに見えた。
「みぃ、みんな、こっちなのですよー」
あれから暫くすると坂道になり、そこを延々と歩くと目の前に神社が見えてきた。
鳥居をくぐると直ぐに少女の声が聞こえてきた。
「梨花、場所取りはちゃんとできたかにゃー?」
「バカにしないでくださいなのです。僕にかかればそれぐらい造作もないことなのですよ」
古手梨花だ。
梨花は土御門の言葉に頬を膨らませていたようだが、一方通行が目に入るとくるっと一方通行の方を振り返ってぺこりと音が聞こえてきそうなほど綺麗なおじぎをする。
「僕は古手梨花なのですよ、よろしくなのです」
「おォ。鈴科進一だ」
一方通行はどこか照れ臭そうにそう返す。
学校で見ているため別に初対面というわけではないのだが、礼儀正しい少女のようだ。
「梨花ちゃんはこの古手神社の神主さんなんなんだよ?鈴科君」
「なるほどな」
それでやけに礼儀正しかったわけだ。
「みなさん遅いですわよ。レディを待たせるとはどういうおつもりですの?」
梨花の後ろからもう一人の少女が覗いていた。
北条沙都子だ。
「ごめんねー沙都子ちゃん、みぃちゃんが遅れちゃったから」
「苦情ならもれなく魅音にってことだにゃー」
「ま、ここはひとつレディのたしなみとして何も言わないことにしますわ。それくらいの寛大な心がないといけませんもの」
沙都子はふんと鼻を高くして腕を組む。
ガキのくせにと思わなくないこともないが、一方通行には関係のないことだ。
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