過去ログ - 真姫「にこちゃんと夜空に架かる虹を見るわ」
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名無しNIPPER
[saga]
2015/06/17(水) 21:13:32.04 ID:Uv2wZz1J0
◇◇◇
「夜に虹ぃ?そんなのホントにあるの?」
出されたおしぼりで手を拭きながら、目を丸くする凛。
以下略
25
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/06/17(水) 21:14:16.63 ID:Uv2wZz1J0
◇◇◇
「うーん……真姫ちゃんとハワイ旅行に行きたい、とか?」
まだジョッキに半分近くも残ったビールを前に、凛は唸るような声を上げた。
以下略
26
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/06/17(水) 21:15:56.02 ID:Uv2wZz1J0
「今、にこちゃんと一緒に住んでるんでしょ?にこちゃんは元気?」
「うん……」
元気、と答えるべきなのだろうか。
以下略
27
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/06/17(水) 21:16:49.25 ID:Uv2wZz1J0
「最近、かよちんとは全然会えてないんだよー!すっごく大変そうだしお手伝いしたいんだけど、凛何をすればいいのかわかんないし、仕事もまたいそがしくなっちゃったし……」
「二人目、だものね」
「たまに電話しても、かよちんってば子供の話ばっかりなんだもん。つまんない……」
以下略
28
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/06/17(水) 21:18:36.29 ID:Uv2wZz1J0
◇◇◇
(拝啓 西木野真姫様)
海未からの手紙──時候の挨拶から始まる典雅な毛筆でしたためられたそれは、むしろ”書状”とでも表現した方が適切かもしれないが──は、まず丁寧に長い無沙汰をわび、私たちの健康を案じ、続いて本題へと書き及んでいた。
以下略
29
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/06/17(水) 21:19:51.94 ID:Uv2wZz1J0
穂乃果は、今日本にはいない。
というか、どこにいるのかすら全く分からない。
妹の雪穂によれば、テレビの番組で貧困や病と闘いながら生きる世界の子供たちの特集を見ていた彼女は、突然
以下略
30
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/06/17(水) 21:20:35.61 ID:Uv2wZz1J0
μ'sのメンバーのうちで、花陽以外の既婚者は海未だけだ。
穂乃果がいなくなって程無くして、ことりも自分の関わるデザイナーズブランドの海外進出のためにイタリアへと旅立った。
急に幼馴染二人がいなくなって気力を失ってしまったのか、海未は親の勧めで見合いに臨んだ末、あっさりと結婚してしまった。
以下略
31
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/06/17(水) 21:23:29.34 ID:Uv2wZz1J0
◇◇◇
そんなわけで”夜の虹”の謎解明には全く進展がなく、にこちゃんの機嫌はますます悪くなっていき、私の精神は介護の苦しさに徐々に擦り切れつつあった。
そしてついにある夜、とうとう私はにこちゃんに完全に手を上げてしまう。
以下略
32
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/06/17(水) 21:25:12.61 ID:Uv2wZz1J0
◇◇◇
「にこちゃん」
数分以上が経ち、ようやく泣き止んだ──でも頑として顔をこちらには向けてくれない──にこちゃんに、腫れ物に触れるようにそっと声を掛ける。
以下略
33
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/06/17(水) 21:26:39.12 ID:Uv2wZz1J0
喧騒溢れる電気街からたった何ブロックか離れただけなのに、夜の街はしんと静まり返っていた。
今夜は満月のはずだったが、空は黒い雲に覆われて、”月虹”など望むべくもない。
車椅子を押す私の中では、さっきしてしまったことへの後悔と、自暴自棄な気分とが混ざり合って渦を巻いていた。
以下略
34
:
名無しNIPPER
[sage]
2015/06/17(水) 21:27:37.48 ID:dOB/C+nfO
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