188: ◆oP/KARENHOJO[saga]
2015/06/27(土) 17:32:12.66 ID:G0PCMmbKo
凛のソロと奈緒のソロ、MCを挟んで、デュオ。
途切れることのないエンターテインメントは、アタシの欠けた穴を感じさせない出来だ。
でも三人分の仕事を二人でこなすのは、いくら鍛えている凛と奈緒とはいえ厳しい。
189: ◆oP/KARENHOJO[saga]
2015/06/27(土) 17:33:13.28 ID:G0PCMmbKo
デュオを三曲終えると、凛がステージの先端に立って、観客席を煽る。
「みんな、暖まってる!?」
青いサイリウムが、それに応えて激しく躍動した。
190: ◆oP/KARENHOJO[saga]
2015/06/27(土) 17:34:05.64 ID:G0PCMmbKo
凛が両手を広げて、言葉をバトンタッチ。
「私たちと同じクールアイドルとしてお馴染みの、この子!」
イントロが流れ、中央から、ステージ下に待機していた小梅ちゃんがせり上がる。
191: ◆oP/KARENHOJO[saga]
2015/06/27(土) 17:34:55.46 ID:G0PCMmbKo
「白坂小梅で―― 小さな恋の密室事件!」
客席全体がゲストを視認した瞬間、怒濤の歓声が合流し駆け抜けた。
奈緒が小梅ちゃんとハイタッチして入れ替わり、凛とともに舞台下へ消える。
192: ◆oP/KARENHOJO[saga]
2015/06/27(土) 17:35:53.53 ID:G0PCMmbKo
でも、訓練されたファンの人々には、まるで戸惑いが見られない。
――それなのに 「如何して?」
急転直下、舞台照明が赤く焚かれると同時に、サイリウムも青と赤の協奏曲となる。
193: ◆oP/KARENHOJO[saga]
2015/06/27(土) 17:36:35.94 ID:G0PCMmbKo
これまで何回もステージを演ってきたけど、毎度々々この統率力・順応力には目を見張るものがある。
こちら側が舌を巻いちゃうよね……
呆気に取られているうちに、ホワイトノイズで曲が終わり、ライトが絞られた。
194: ◆oP/KARENHOJO[saga]
2015/06/27(土) 17:37:16.21 ID:G0PCMmbKo
「みんな、今日はトライアドプリムスのライブに来てくれてありがとう」
次の曲は何かな、と期待に静まっていた暗闇の中へ、アタシの声が響く。
195: ◆oP/KARENHOJO[saga]
2015/06/27(土) 17:38:11.59 ID:G0PCMmbKo
「みんな、心配かけてゴメンね! 既に知ってると思うけど、アタシ、事故に遭っちゃったの」
ファンのみんなに心を込めて謝り、深々とお辞儀をする。
そして幾つかの事実をぼかしつつ、見通しを説明した。
196: ◆oP/KARENHOJO[saga]
2015/06/27(土) 17:39:08.29 ID:G0PCMmbKo
「――きっと、きっと復活して……さらに輝く姿を見せるって、誓うからね!」
最後は少し涙声になりながら、強く云い切った。
そんなアタシに、ファンが励ましの言葉を掛けてくれる。
197: ◆oP/KARENHOJO[saga]
2015/06/27(土) 17:39:50.79 ID:G0PCMmbKo
凛と奈緒がステージへ出てきて、小梅ちゃんとアタシを挟むように並ぶ。
「これからも、トライアドプリムスと北条加蓮を、宜しくお願いします!」
凛、奈緒とともに、ありったけの想いを、この一言にぶつけた。
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