42:名無しNIPPER[saga]
2015/06/19(金) 23:44:05.13 ID:S9oem3+wO
頭上に疑問符を掲げつつ、首を傾げた。
もしかしてアタシってナナシノゴンベ?
と、おかしな思考が浮かんだが、即座に「ないない」と自分で自分に突っ込みを入れる。
43:名無しNIPPER[saga]
2015/06/19(金) 23:44:35.62 ID:S9oem3+wO
あ、そうか。もしかしたら……
アイドルだから、名前を掲げちゃうと色々とマズいのかも。
もしマスコミが押し寄せでもしたら、大きな迷惑がかかるもんね。
44:名無しNIPPER[saga]
2015/06/19(金) 23:45:54.49 ID:S9oem3+wO
部屋へ戻ると、アタシが出ている間にやって来たのだろう、黄緑色の制服を着た女の人がいた。
プロデューサーと書類を見ながら打ち合わせをしている。
45:名無しNIPPER[saga]
2015/06/19(金) 23:47:20.69 ID:S9oem3+wO
長い前髪で右目が隠れ、袖の丈が妙に余った、不思議な格好をしているその子。
そして、その近くには……まさかとは思うけど。
“ホンモノ”が浮かんでる気がするんだよね。
46:名無しNIPPER[saga]
2015/06/19(金) 23:51:31.70 ID:S9oem3+wO
ちひろと呼ばれた女の人とプロデューサーが、一瞬の静寂ののち、勢い良く顔を女の子に向けた。
「ど、どういうことだそれは!?」
泡を食って問いただすプロデューサーに、ベッドの方を見ていたその子は
47:名無しNIPPER[sage]
2015/06/19(金) 23:51:44.30 ID:6zjyqO5l0
こういう事態で最も頼りになる小柄な女の子来た!
これで勝つる!
48:名無しNIPPER[sage]
2015/06/19(金) 23:52:56.64 ID:BUu4vWCX0
あの子あの子あんまり皆言うもんだから来ちゃっただろ(歓喜)
49:名無しNIPPER[saga]
2015/06/19(金) 23:53:50.44 ID:S9oem3+wO
その様子に、プロデューサーは彼女の視線を追ってアタシの方を振り返った。
しかし彼にはアタシが見えないから、微妙に視線は外れてしまう。
首を何度も振って、女の子と、アタシのいる虚空をかわりばんこに見ている。
50:名無しNIPPER[saga]
2015/06/19(金) 23:57:43.76 ID:S9oem3+wO
「アンタ、アタシのことを知ってるの!?」
「えっ」
51:名無しNIPPER[saga]
2015/06/19(金) 23:58:58.83 ID:S9oem3+wO
「……う、うん……ぼんやりと……でも、慣れれば……はっきり見えてくる……」
「アンタ、誰なの? アタシ、誰なの!? アタシの名前、カレンっていうの!?」
「え……加蓮さん……一体どうしたの……?」
52:名無しNIPPER[saga]
2015/06/19(金) 23:59:34.82 ID:S9oem3+wO
“ホンモノ”が彼女を護ろうと、ずいっと身を乗り出してきた。
……ちょっと威圧しすぎちゃったかな。
念願の手掛かりがつかめるかも知れない、と気がはやってしまった。失敗だ。
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