48:名無しNIPPER[sage]
2015/06/19(金) 23:52:56.64 ID:BUu4vWCX0
あの子あの子あんまり皆言うもんだから来ちゃっただろ(歓喜)
49:名無しNIPPER[saga]
2015/06/19(金) 23:53:50.44 ID:S9oem3+wO
その様子に、プロデューサーは彼女の視線を追ってアタシの方を振り返った。
しかし彼にはアタシが見えないから、微妙に視線は外れてしまう。
首を何度も振って、女の子と、アタシのいる虚空をかわりばんこに見ている。
50:名無しNIPPER[saga]
2015/06/19(金) 23:57:43.76 ID:S9oem3+wO
「アンタ、アタシのことを知ってるの!?」
「えっ」
51:名無しNIPPER[saga]
2015/06/19(金) 23:58:58.83 ID:S9oem3+wO
「……う、うん……ぼんやりと……でも、慣れれば……はっきり見えてくる……」
「アンタ、誰なの? アタシ、誰なの!? アタシの名前、カレンっていうの!?」
「え……加蓮さん……一体どうしたの……?」
52:名無しNIPPER[saga]
2015/06/19(金) 23:59:34.82 ID:S9oem3+wO
“ホンモノ”が彼女を護ろうと、ずいっと身を乗り出してきた。
……ちょっと威圧しすぎちゃったかな。
念願の手掛かりがつかめるかも知れない、と気がはやってしまった。失敗だ。
53:名無しNIPPER[saga]
2015/06/20(土) 00:00:05.93 ID:MQERyZmmO
「おい、小梅、なんだ、なにが起こってるんだ?」
プロデューサーが、狼狽した様子で問うてきた。
54:名無しNIPPER[saga]
2015/06/20(土) 00:01:08.35 ID:MQERyZmmO
「アンタ、小梅ちゃんっていうんだね? ごめん、気を急いて、威圧するような感じになっちゃったね。
実は、アタシ自分のことがよくわからないんだ。憶えてないっていうか」
小梅ちゃんとプロデューサーの間に、ずいっと顔を割り込ませて、そう釈明した。
55:名無しNIPPER[saga]
2015/06/20(土) 00:01:56.88 ID:MQERyZmmO
「加蓮が……加蓮の身体から抜け出た魂がここにいるのか!?」
アタシから少し外れたところを指し示して、プロデューサーが興奮気味に訊いた。
小梅ちゃんは小さく頷き、「せ、正確には……もっと右……」と、彼の指を、ガイドする。
56:名無しNIPPER[saga]
2015/06/20(土) 00:03:06.67 ID:MQERyZmmO
そのまま小梅ちゃんを向いて、バツの悪い表情で問う。
「ひとまずさ、アタシの名前を教えてくれない? いつまでもナナシノゴンベだとちょっと気分的にツラい」
「あ、えと、『ほうじょうかれん』さん……。くわえる……と……ハスって書いて……かれん……」
57: ◆oP/KARENHOJO[saga]
2015/06/20(土) 00:04:13.24 ID:MQERyZmmO
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「北条加蓮……か。ありがと、助かったよ。どうしてか病室の入口に名前が掲げられてないからさ。
自分で自分の名前がわからないオマヌケな状態だったんだ」
58: ◆oP/KARENHOJO[saga]
2015/06/20(土) 00:05:17.68 ID:MQERyZmmO
その後、アタシは彼女に通訳を頼んで、プロデューサーたちから色々と訊いた。
CGプロという事務所に所属していること。
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