10: ◆8HmEy52dzA[saga]
2015/06/18(木) 23:32:49.91 ID:jPdfGr6q0
「いらない。そんなカロリー高いもの食べたらぷくぷくになっちゃうじゃない」
「そうか?」
そうかって言っちゃったよアスランさん。
……アスランって歳の割にはいいスタイルしてるよね。
お父さんは三十路が近くなると急にお腹が出てくるって言ってたけど。
そう言えばロールもあれだけ甘いもの食べてるのにちっとも太る気配がない。
荘一郎だって毎日砂糖とスイーツに囲まれてるのに細い。
神谷に至っては太ったところも想像できない。
どうなってるんだ。
世界中のカロリーを求める乙女に殺されても知らないんだから。
「サキ、お前に暗い表情は似合わん」
「え?」
「だからその……なんだ、吾輩とサタンの魔の力、必要とあれば言うが良い。サキならば、契約者に等しき権限をくれてやろう」
「…………」
ひょっとして、慰めてくれているのだろうか。
逆に言えば、アスランに心配されるくらいにあたしは落ち込んで見えるのだ。
……ばかみたい。
「……優しいね、アスラン」
「馬鹿を言え、吾輩が優しいなどと……おおっ、さ、サキ⁉」
こんなに優しいメンバーに囲まれて。
自分の置かれた境遇に甘えて、駄々をこねて。
「うっ……うえっ、……うえええぇぇぇ……!」
「ちょ、ちょっと待てサキ……吾輩はどうしたらいいのだ!」
人のせいにして、問題に直面することを避け続けて。
何もしてこなかったのは、あたし自身じゃないか。
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