過去ログ - 【咲-Saki-】咲「お姉ちゃんまでプラマイゼロをやりだした」3
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791: ◆jBL8Qe1.Ns[sage]
2015/10/28(水) 13:19:41.14 ID:Em3f5F1f0

智紀「前提が二つあって面倒な説明になるから、一つずつ確認する……この副将戦の後の大将戦、誰が勝つと思う?」

美穂子「宮永さんでしょうね。彼女が姉の方の宮永さん以外に負けるのはちょっと考えられません」

純「そうか? 確かに咲は色んな要素が噛み合えば衣にも勝てるぐらいだからそうそう負けねえだろうけど……大星って言ったか? あれの天和を随分気にしてたみたいだぜ、万が一ぐらいはあるんじゃねえか?」

ゆみ「おそらくない。個人的な格付けよりチームの勝利を優先すれば、だがな。話が逸れそうだから理由はあとで話す」

智紀「石戸さんや清水谷さんが勝つ可能性は?」

モモ「石戸さんは大星さんにボロ負けしてるし、清水谷さんは咲ちゃんにボロ負けしてるじゃないっすか。二人で手を組んでも片方に勝てるかも怪しいっす」

智紀「そう。つまり、大将戦の結果はある程度見えている」

星夏「清澄と白糸台がトップと二位、千里山と永水は三位とラスになるんですね?」

智紀「更に言えば、咲がトップで大星が二位、石戸さんと清水谷さんはその二人の争いでかなり削られての三位と四位というところまで、あの四人の中では共通認識になっていると思う。『各チームの大将同士の力関係』、これが一つ目の前提」

智美「ふむふむ……そうするとどうなるんだ先生?」

智紀「大将に繋ぐ際に、希望の持てる点数や順位というのが決まってくる。白糸台は、清澄に差をつけておけばどうにかなる。清澄は、よほどの大差をつけられていなければ、どんな状況でも咲がなんとかする。では、千里山と永水は?」

純「……その二校に大差をつけての、出来ればトップが欲しいな。二位だと、下から逃げるだけじゃなく上を叩かなきゃならねえ」

智紀「大将戦の結果が見通せてしまうと、この副将戦で許される結果も限定されてしまう。それから外れるような冒険は出来ない」

佳織「けど、結果が見通せているからこそ、勝負に出なきゃいけないってこともあるじゃないですか?」

智紀「ここで二つ目の前提。各チームの副将は大将を強く信頼している」

モモ「……? 信頼してるから地味な展開になるっすか?」

智紀「前提二つを合わせると千里山と永水から見れば『自分が強く信頼している大将ですら絶対に勝てない相手が出てくる』ということになる。白糸台はまだ勝負になる駒をぶつけられるからそうでもないけど……この時、千里山と永水の副将ならどうする? 大将を楽にするためにリスクを取って勝負?」

一「大将の衣でも勝てない相手……小鍛治プロとか照さんが出てくる状況で、副将を任されたらどうするか……ね。確かに、冒険は出来ないな」

純「今が五分なら、俺は勝負するかもしれねえな。けど、リードがあるってわけか。そのリードを自分のミスでなくすかもしれねえ……キツいな」

星夏「……理屈では、それでも最善を打つべきだと思うんですけど……」

一「そう割り切れたらいいんだけどね、インハイの決勝なんていうただでさえプレッシャーがかかる舞台で更に心理的な負荷をかけられたら、その『最善』を判断することすらまともに出来ないと思うよ。自分に判断できないから、信頼する大将に判断を任せる、今あるリードを使って何をするか、その判断をする機会を譲る」

智紀「清澄以外の三校は、一か八かでリターンを取るより、リスク……失点の可能性と相手の得点を潰す打ち方を強いられる。大将を信頼していて、勝機のある状況からならしっかり逃げ切ってくれると思っているからこそ、ミスが出来ない」

ゆみ「博打に出て勝てば良いが、仮に跳満にでも振り込んでしまえば致命傷になる……その決断を自分がしてしまうよりは大将に任せたい。大将を信頼するからこそ、な」

智紀「ここまで慎重になるということは、普段なら自分がどんなミスをしても大将が取り返してくれると考えるほどに信頼していることの証明でもある。その信頼する大将でも勝てない相手が出てくると分かっているから、大将より劣る自分の判断でリスクを取るという決断が出来ない」

美穂子「卓に座るだけで打ち方を変えるのも大概ですけど、後ろに控えるだけで卓上全体の勝負手を封じ込めているわけですね。宮永さん、恐ろしい人です……」

智紀「これが先鋒戦ならば、そこまで手が縮むことなく何らかの勝負手が出ると考えられるけど、直後に大将戦が控える副将ではそれも出来ない。ついでに、咲の発する威圧感の最大の根拠が、我らが大将を倒した実績だということを付け加えておく」

ゆみ「わざわざ言わなくてもわかってるさ。大した奴だよ天江は」

純「てゆうか、その大将はどこ行ったんだよ? ハギヨシさんからも連絡がねえし、流石に不安になって来たぞ?」

智紀「……? 先ほど、永水女子に保護されている可能性が高いと連絡があったけど?」

純「それを早く言えよ!?」

一「聞いてないの純くんだけだよ? 会場に出て来た原村さんを見て透華のテンション上がってる時に来た連絡だから、ツッコミ役してて聞き逃したんじゃない?」



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