過去ログ - タイトルを書くと誰かがストーリーを書いてくれるスレ part3
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名無しNIPPER
[sage]
2015/07/20(月) 02:34:36.79 ID:KEjup2BlO
>>162
『妹「おにいちゃ、ら、らめぇ…」』
※タイトル通り、そういう事を匂わす描写があるので注意!!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ああ……まただ。
「だ、だめだよ……おにぃちゃん…」
「そんな事言ったって、お前のここはこんなに素直になってるだろ……?」
「ふぁ、で…でも……あっ」
夜も更けた時間になるといつもこうだ。
この後は二人が満足するまで一時間くらいは続くのだろうか。
「お、おにぃちゃん……そこはっ…!」
「力抜けよ……っ」
会話だけ聞いてたら兄と妹が禁断の愛を育んでるシーンに見えるだろう、実際そうなんだから仕方がない。
だけどその物語の主役は僕じゃあない。
壁越しに僅かに聞こえる妹の喘ぎ声から僕は耳を遠ざける。
父と母、兄貴と僕に弟と妹が二人。
七人家族の大所帯だけど、誰一人としてぐれたりもせず家庭内の不和など一切無かった。
僕が兄貴と妹の情事を知ってしまうまでは。
「やっ……おにぃ…ちゃん、もう……」
「大丈夫……俺に任せて」
どうやら反対側の部屋でも始まったみたいだ。
布団を上から被り、再び現実から目を背ける。
今度は弟ともう一人の妹だ。
家庭内での二組の近親相姦、そこに僕だけがあぶれ僕だけが真実を知っている。
父も母も、もちろん当事者達も知らないだろう。
僕だけが、この得体の知れない不協和音を感じとっている。
家から逃げて時間を潰そうとも考えた。
だけどここで逃げたら家族の輪から僕自身がいらない子のようになってしまうのではと感じ、結局逃げられずにいる。
最初は自慰に走る事もあったが、ツラい気持ちの方が強くなっていき今ではしていない。
「おにいちゃ、ら、らめぇ…」
うるさい黙れ、僕だってお兄ちゃんなんだぞ。
そろそろ父と母も自室でお楽しみの真っ最中だ。
この時間の家に僕の居場所は無い。
僕だけが家族から取り残される、この時間から。
ふと冷めた頭の中で思い出した。
夕食の時の、笑顔に溢れていた我が家の一家団欒の光景を。
「………キモチわる」
願わくば早く終わってほしい、最愛の家族からの最低最悪のこの時間が。
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