過去ログ - タイトルを書くと誰かがストーリーを書いてくれるスレ part3
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644:名無しNIPPER[sage]
2015/12/22(火) 23:50:20.50 ID:AV0NeKEQ0
>>575 タイトル「Overtale」

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むかし、むかし、あるところに、一人の少女がおりました。
その少女はいつも赤いずきんをかぶっていたので、村の人々は「赤ずきんちゃん」と呼んでおりました。

ある日のことです。
赤ずきんちゃんは、村のはずれにある森の奥で生活しているおばあさんのところへお使いを頼まれました。
おかあさんは、
「おばあさんが風邪をひいて寝込んでいるから、お薬とお見舞いを届けておくれ。
 森にはおおかみがいるから気をつけるんだよ。寄り道せずにまっすぐおばあさんのところへ行くんだよ」
と言いました。
赤ずきんちゃんは、
「わかった。おおかみに気をつけて、まっすぐおばあさんの家に行くよ」
と答えました。

赤ずきんちゃんが、一人でおばあさんのところへ行くのは初めてです。いつもはお母さんと一緒でした。
どきどきしながら、でもしっかりとした足取りで森を歩きます。
ちょうど、おかあさんの言いつけどおり森の中ほどまで来たところでした。
「そこのお嬢さん」
赤ずきんちゃんは、声のした方を向きました。
そこにはおおかみがいました。
「何処に行くんだい」
と、おおかみは言いました。
「森の奥に住んでいるおばあさんのところにお見舞いに行くんです」
と、赤ずきんちゃんは答えました。
「それならそこの花畑でお花を摘んで行ってはどうだろう?」
と、おおかみは言いました。
「いいえ、お花はあるんです。それに寄り道をしないように言われていますから」
と、赤ずきんちゃんは答えました。
「そうか、それならしかたないな」
と、おおかみは言って、どこかに行ってしまいました。

おおかみと別れた赤ずきんちゃんは、またおばあさんの家を目指して歩き出しまた。
「そこのお嬢さん」
また別の声がしました。赤ずきんちゃんは、声のした方を向きました。
そこには頭からすっぽり黒い布をかぶったおばあさんがいました。
「美味しいりんごがあるんだが、いかがかね?」
と言うおばあさんの手には、真っ赤に熟れたりんごがありました。
「まあ、おいしそうなりんご」
と、赤ずきんちゃんは答えました。そして、こう続けます。
「でも、ごめんなさい。おばあさんが風邪をひいて困っているから、急いでいるの」
おばあさんは、とても気の毒そうな顔をして言いました。
「それは大変だ。お代はいらないから、これをお見舞いに持っていっておあげなさい」
「どうもありがとう。おばあちゃんもきっと喜んで元気になるわ」
と、赤ずきんちゃんはうれしそうに言い、りんごを受け取りました。

赤ずきんちゃんはおばあさんと別れ、また森を進みます。
目の前に大きな塔が見えました。その塔を過ぎれば、もうおばあさんの家にたどり着きます。

塔の前に差し掛かったとき、
「そこのお嬢さん」
と、綺麗な服をきた男の人に声をかけられました。
「なんですか?」
と、赤ずきんちゃんは答えます。
「この塔の入り口はどこにあるか知ってるかい?」
と、男の人が赤ずきんちゃんに聞きます。
「ごめんなさい、私も知らないんです。上から縄のようなものがぶら下がっているを見たことがありますよ」
と、赤ずきんちゃんは答えました。
「そうかい、ありがとう」
と、男の人は少し残念そうに言いました。
赤ずきんちゃんは男の人におじぎをして、また歩き出しました。

続く


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