過去ログ - タイトルを書くと誰かがストーリーを書いてくれるスレ part3
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710:名無しNIPPER[sage saga]
2016/01/21(木) 18:28:45.35 ID:XgS1NbWUo
>>67「SCPが勇者として召喚されたようです」


こことは違う、どこかの世界。
その世界を支配する、大きな国があった。
その国は今、窮地に立たされていた。
それは何故か。


――『魔物』の発生である。


「陛下! 勇者召喚の儀、今しがた終了いたしました!」

「……漸くか。漸く、救済の時が来たか――」

……そして今、その窮地から脱しようともしていた。

――勇者召喚の儀。
異なる世界から、特別な力を持つ者を呼び寄せる儀式。
莫大な魔力を使い、世界と世界を繋ぐ『門』を開く古代魔法。
百数十年前。それについての古文書が見つかり、遺跡が見つかり、解読の糸口が掴めた。
まさしくそれは、神より差し伸べられた唯一無二の救済であった。

「古書解読に数十年、古語解読に数十年、魔具の収集に数十年、代を重ね、祖父より受け継いできたこの魔法……」

「漸く、我が一族、いや、人類の悲願が達成しようとしているのですね」

「……今すぐ、儀式を始めよう。一秒でも早く、一刻も早く、あの忌まわしき魔物共を滅したい」

「御意に」

間もなく、勇者召喚の儀が始まった。
幾重にも描かれた魔法陣の外側に、何人もの魔法使いが立ち並び、それぞれが今では失われた言語で何かを唱えている。

「……陛下、後はドラゴンの血を一滴垂らすだけです。最後は、陛下が成し遂げてください」

「ああ……」

震える手で、王は魔方陣に一滴、小瓶に入ったドラゴンの血をたらす。
その瞬間、何かが『軋む』音がし、何かが『割れる』音がし、何かが『開く』音がし――あたりが光に包まれた。


「どうした、何があった。誰か報告せよ」

「この光、古文書にあった通りだ……! 成功です。陛下、我々は勇者の召喚に成功しました!」

「――そうか。そうか。そうか……」

王は感じ入ったような声を上げる。
やがて閃光が収まり、眩しさに目を閉じていた人々が目を開くと、そこには――


――涙型の何かが居た。


「……は?」

「……え?」

「………………」


その『勇者』には、防具も、武器も……いや、武器を振るうための手や脚さえ無かった。
その異様な風貌に、彼らは全員……


「ハァァァァァァァァァァァァァァ!?」


……叫び声をあげることしかできなかった。


――SCP-131、通称アイポッドは果たしてどうなるのか!?
そしてアイポッドは無事元の世界に帰れるのか!? 人類を救えるのか!?
『SCPが勇者として召喚されたようです』、公開未定!



前置きで固く見せかけておいて実はほのぼの系。
多分ラスボスは同じように召喚されたSCP-173。きっとSCP-131なら何とかできる


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