過去ログ - タイトルを書くと誰かがストーリーを書いてくれるスレ part3
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818:名無しNIPPER[sage saga]
2016/03/05(土) 22:41:53.21 ID:PwWcmb62o
――そして、今。

僕が告白してから、何年か経った。

僕と彼女は、いまだに付き合っている。

強いて言うなら、彼女の態度が軟化して、腹黒さもあまり見せなくなったくらいだ。

いつだったか、僕は一度、勇気を出して聞いてみた。

君は、僕のことが好きなのか、と。

「……そ、そんなわけないじゃないですか。断じて違います。あなたみたいな凡庸で無個性でThe・平凡なあなたに恋をするだなんて、す、好きになる、だなんて……」

――すると、彼女は顔を赤くして、黙りこくってしまった。

僕のことが嫌い? と聞く。

「……あんまりいじわるすると、嫌いになるかもしれません」

と、言われた。

僕は少し意味が分からなかったが、嫌いになるといわれたので、あわてて口をつぐみ、それから彼女に謝った。

彼女は不服に思っている様子だったが、渋々赦してくれた。

僕はほっとして、それから彼女のことが好きでたまらなくなった。


――あの日、僕は告白し、そして彼女と付き合い始めた。

「私があなたを嫌いになるまでなら、付き合ってあげましょう」

そう言っていたが、彼女はまだ僕と付き合っている。

――いったいどの日、彼女は僕のことを嫌いになるのだろう?

横で、僕の腕枕で穏やかに寝息を立てている彼女を見て、僕はそんなことをふと思った。



連レス・長文・お目汚し真に失礼。


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