22:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/21(日) 13:58:48.43 ID:KKdbAala0
「いや、そうじゃない。……とも言えないな、考えた結果あっさりと試合放棄だ。まず見た感じここが運動部だという事はないだろう。道具が無い。それで行くと道具を必要とするような部活も無い。理科クラブみたいな部だったら部室も理科室辺りになるだろうからその辺もない。軽音楽、吹奏楽共に場所が違う。書道部だとしても作品がないし美術部でもない。文芸部にしては本が無造作に置かれているだけというのはおかしい、よって文芸部もなし。カードゲーム、ボードゲームの類という可能性。しかしこれらは一人では出来ない、部活が始まっているこの時間に部室に一人きりという事は他に部員が居る可能性も低いのでこれも除外。うちにはUFO呼んだりするような部はなかった筈だからここまで当たりがないならもうお手上げだ」
注意深く生活している人間なら、昨年度末の生徒集会で報告された収支報告か何かから、うちの高校に存在する部をリストアップして照会していけるのかもしれないが、そこまで高性能な頭脳は持っていない。
これだけ可能性を列挙できるだけでも俺にしては頑張った方だろう。
そもそも部活に興味が無かった俺は、この高校にどんな部活が存在するのかも殆ど把握してないから。
答えを待つ俺に少女は意外な物を見たというような顔をしてこう告げた。
「そうね、それならヒントを出しましょう」
その言葉には残念だと思っているような響きが混じっていて、その真意は分からないまでもどうやら俺は彼女のお眼鏡には叶わなかったらしい事が伺えた。
そして少女はこう続けた。
「私がここでこうしていることが活動内容だというのが最大のヒントよ」
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