過去ログ - 八幡「真のぼっち」
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27:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/21(日) 14:02:30.67 ID:KKdbAala0
 雪ノ下さんの言い分にも一理ある。

「じゃあ、それでいいや。俺には友人が一人もいない」

 俺がそういうと雪ノ下さん、いやもうなんか腹経つので雪ノ下と呼び捨てることにしよう。
その雪ノ下は勝ち誇ったような表情を浮かべた。

「私が見たところだと、貴方が独りぼっちなのはその腐った感性が原因のようね。まずは居た堪れない立場の貴方に居場所を作ってあげましょう。知ってる? 居場所があるだけで、星となって燃え尽きるような悲惨な最後を迎えずに済むのよ」

 しかしこの雪ノ下、いやに当たりがキツイ。
もしかしてこれはマウンティングと呼ばれる行動の一貫なのだろうか。
個体間の優位性を誇示する為に行われるというあれが、今俺に対して行われているのか。
しかし、現時点で部室に一人の、いや俺含め二人にはなったけれど、俺が来なければ一人だったコイツも友達が居るふうには見えない。

「後半は何かの引用か? でも結構だ。別に俺居た堪れない思いはしてないからな。むしろ余りにも自信満々に振る舞いすぎて他のやつに居た堪れない思いさせてるまで有る」

「……そのようね。ちなみに『よだかの星』という作品からの引用よ。宮沢賢治位教養の一つとして読んでおきなさい」

 ぐぅの音も出ない正論。という訳ではないが、確かに彼女の言ったことが本当なら教養として読んでおくべきかもしれない。
宮沢賢治と言えば有名な作家でもあるし。

「後で図書室なりで借りていきますかね。ちなみにそのよだかの星ってのは短編の名前か? それとも本のタイトル?」

「……銀河鉄道の夜の新編か宮沢賢治の全集には収録されていると思うわ。……意外だわ」

 手を口元に当てて、雪ノ下がぼそりと呟く。



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