32:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/21(日) 14:07:46.39 ID:KKdbAala0
先生は俺と雪ノ下の顔を見比べてニヤニヤと実に面白そうな顔をしていた。
「互いの意見がぶつかった時は勝負で決するのが少年漫画の習わしだ。君たちはこれからここに来る悩める子羊たちを導いてお互いの正しさを証明し給え」
勝者には相手への絶対命令権付きなと俺達を煽る先生。
「別に意見がぶつかった訳じゃないでしょ。俺は困ってないのに、コイツが俺は困っていると言ってるから俺は否定してただけです。てか別にコイツにして欲しい事なんか一つも有りません。少なくともこんな勘違い女には」
瞬間雪ノ下が憤怒の表情を見せる。
髪が心なしか逆立ち肩が震えている。
拳はぎゅっと力強く握りしめられており、俺は雪ノ下が暴力主義者だった事を思い出した。
「先生、私は乗ります。そしてこの腐れ男に自分がどれだけ変革を必要としているのか自覚させてみせます」
「お、おう」
雪ノ下の苛烈な怒気に、あんなに盛り上がっていた先生すらちょっと引き気味だった。良かった俺と雪ノ下の間に先生が立っていて。正面から直視していたら漏らしてたかも。
「決まりだな」
ここに来てから無視されっぱなしの俺の意見が届くはずもなく、先生は先生は勝負の開始を宣言した。
「勝負の最低は私が下す。基準はもちろん私の独断と偏見だ。あまり意識せず、適当に……適切に妥当に頑張り給え」
73Res/59.07 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。