51:名無しNIPPER[saga]
2015/06/22(月) 00:43:45.53 ID:yubHZHuA0
カツカツ、ゆらゆら、ふらふら、カツカツ、ゆらゆら、ふらふら
やがてそれぞれのリズムが俺の中で結び付けられ一つの大きなリズムを形作る。夕方の校舎はノスタルジックな物の一つであると同時に活気を宿したものの一つだ。まだまだ放課後は始まったばかりでそれぞれの教室でそれぞれの生徒達が思い思いの放課後を始めようとしている今は、校舎全体が胎動を始める直前のように思える。その爆発直前の浮ついていながら張り詰めるような空気の先頭を、先生と俺が歩いている。
とてつもない心地よさと、そのエネルギーの余波に俺まで浮ついた気分になりそうだ。
その心地良い感覚がいつしか俺の感覚を更に揺らし始めて、すっかりと現実から遠ざかった頃に唐突に先生が振り返った。
「……どうわあっ!?」
夢の国の住人になりかけていた俺がそれに気づくはずも無く、危うく先生に正面から突っ込みそうになる寸前で気付き飛び退った。
「ひ、比企谷! い、一体何のつもりだ!!」
「あ、え? ……ああ、すいません。ボッーっとしてました」
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