過去ログ - 【安価】京太郎「咲ュバス５」小蒔「逃げましょう京太郎様！」【咲-Saki-】
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749: ◆KmeCnSyufk[saga]
2015/06/28(日) 23:45:20.82 ID:rJ+MG/zpo

俺は……決めた。


「照さん」


あの人の名を呼ぶ。


「……っ」


名を呼んだあの人は、何処かつらそうな目で俺を見つめている。


「俺と、逃げてください」


この言葉は更に彼女をつらくさせてしまうのかもしれない。
だが、俺にはこう言う以外の選択肢など無い。


「駄目だよ京ちゃん、私には……使命が……」


あの人の……照さんの目は潤み、今にも大粒の涙が溢れそうだ。

でも、曲げるわけには行かない。

俺は決めたんだ。だから――。


「そんなこと、どうだっていいッ！！」

「俺は、貴女と一緒に居たいんだ」

「例え世界が終わっても、貴女と一緒ならッ！！」

「だからッ！！」


照さんの手を掴む。

それは少し力を入れれば折れてしまいそうなほどにか細い。

この人は、この手で戦ってきたのだ。

俺たちの為に、たった一人で。


「京、ちゃん……」

「私……」


俺は照さんの手を握ったまま走りだした。

改札を飛び越え、ホームを駆け抜け、電車へと向かう。

電車の扉が閉まる瞬間。

俺と照さんは二人で電車に飛び込んだ。

強く、強く手を握ったまま。


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