15:名無しNIPPER[saga]
2015/06/22(月) 02:52:32.52 ID:ocNNywHg0
それに、今日限りの出会いの人だし。
でも彼女はまだ泣いていた。
なんでそんなに泣くのか。
もう、早く泣き止んで欲しい。
自分にはどうすることもできないけど。
「なんで……泣いてるんですか」
ぽろりと言葉が零れた。
「え」
「あ……えと」
彼女は自分の鞄からハンカチを取り出して、
目元を覆った。で、あたしの方を見て、
「安心したの……。良かったなあって……私も妹いたから」
「そうなんですか……」
「あなたにちょっと似てる」
「……へえ」
あー、まさかそれでさっき助けてくれたんだろうか。
でも、これ余計な詮索ってやつだと思ったので、何も聞かずにあたしは彼女の隣に座った。
すると彼女は少し驚いて、あたしを見た。
帰らないのか、と言いたそうだ。
ううん、帰れないの。
59Res/43.70 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。