過去ログ - 律子「待ちくたびれたプロデューサーへ」
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24:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/23(火) 02:15:39.96 ID:O6N65gcso
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 私は幾千の目をほどくように手を振って、ステージを降りた。
 裏は開演前と相変わらず、薄暗い。
 プロデューサーが一番に、私を待っていることは分かっていた。
 けれど今は、彼の顔を見たくないと思った。

「律子っ、どこ行くんだ! 待てよ!」

 鼻の辺りがツンとした。プロデューサーの優しい手から逃げて、私は裏口から会場を走り出た。
 水たまりが雨上がりの夜を映している。
 アスファルトは腐食したように金属質な穴が空き、靴の踵に蹴られるとガラスのように割れた。


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