過去ログ - 律子「待ちくたびれたプロデューサーへ」
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8:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/23(火) 02:06:21.83 ID:O6N65gcso

「疲れたか、律子」

 声にまぶたを上げて、運転席の方へ目を向ける。
 プロデューサーはカーステレオのボリュームを絞っているところだった。
 それで、車内に音楽が流れていたことに気づいた。

「私は、別に」

「無理はするなよ、疲れたらすぐ……」

「疲れてないです。それに、弱音なんか吐いてられないでしょう」

 最後なんだからと言いかけて、喉が詰まる。
 プロデューサーは困ったように笑って、カーステレオを指さした。

「消す?」

「プロデューサーは?」

「俺は、ユーミン好きだよ」

 そういえば、プロデューサーの携帯電話の着信音はユーミンだったっけ。
 彼はフォーブル・サントノーレと口ずさんで、ボリュームのつまみを回した。
 私だって、ユーミンは嫌いじゃない。なんだかくすぐったいような気持ちがした。


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