26: ◆ir7yoaC5wc[sage saga]
2015/06/30(火) 19:40:24.54 ID:XtdaSubn0
魔物の住処もとい魔族の里 図書館…
司書(ハーピー)「ようこそ魔族の里図書館へ。貸出などの受付は私まで」
魔法使い「すごく広いわね」
僧侶「蔵書の量も凄いですが廊下とかの幅も広いですね、私みたいな体の大きい人向けでしょうか」
戦士「んー……」
僧侶「どうしたんですか戦士さん」
戦士「そういや俺らと全く同じ言葉喋ってるし文字も同じだよな」
勇者「確かにそういえばそうだな」
僧侶「不思議といえば不思議ですよね……えっ!?」
勇者「どうした突然?!」
僧侶「こんな記述を見つけました」
僧侶「『およそ750年前までは魔族はおらず人間と同一の種族であった』」
僧侶「『そんなある日、一部の人間に異変が起こった』」
僧侶「『動物と融合し、異形と化した者が突如現れたのだ』」
僧侶「『その姿は様々であった』」
僧侶「『その数は当時の全人口のおよそ半分にも渡った』」
僧侶「『残った人間は彼らを魔物に魂を売ったものとして虐殺した』」
僧侶「『この時の生き残りが後の魔族である』」
僧侶「『何がこの異変のきっかけになったのか、それは今もなお不明である』」
戦士「こんなの聞いたことないぞ?」
僧侶「人間側では忘れ去られているようですね」
勇者「そりゃこんなことがあれば人間と敵対するのも納得だな」
魔法使い「こっちにはこんなことが書いてあったわ」
魔法使い「『魔族は人間の能力と動物の能力を兼ね備えている』」
魔法使い「『たとえば竜人ならブレス、人魚なら水中での呼吸、といった具合である』」
魔法使い「『ただし、動物の弱点も引き継いでいる』」
魔法使い「『たとえば竜人なら逆鱗、人魚なら乾燥に弱い、といった具合である』」
勇者「だいたいどんな感じかは分かったが……」
魔法使い「え何、私がどう見ても乾燥に弱そうに見えないって?」
勇者「そういうこと」
魔法使い「それならこの本に」
魔法使い「『長い歴史で乾燥に耐性をつけた人魚もいる』ってね。たぶん私はこれよ」
勇者「はぁ」
戦士「もうイヤださっさと図書館から出ようぜ」
僧侶「わたしたちはもうしばらくここで読書しているので勇者さんと戦士さんは食料の買い物でもしていてください」
勇者「そうさせてもらおう」
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