50: ◆W9LNIhXYhlEG[saga]
2015/08/11(火) 00:31:00.16 ID:XYN40G020
……それを、待受にしてしまうなんて、なんてトラップ。
やめたら、この繋がりもなくなってしまう。
……涙が、落ちた。
真姫「いや、私、アイドルやりたい、花陽と、凛と、もっと…」
ずっと一人でいた、音楽だけが私の世界だった。
言ってしまうと、ただただ、涙が落ちた。
止めることは出来ずに、ピアノがあった場所に座り込む。
キュゥべえ「真姫」
どこから入ってきたのか、どこから現れたのか、キュゥべえは私の前に座っていた。
……まだ、夢が続いているのだろうかとも思ったけれど、それでも。
真姫「……本当に、何でも、一つだけ、願いが叶えられるの?」
キュゥべえ「あぁ、もちろんさ。願い事は見つかったのかい?」
私は、涙を拭った。
何があっても構わない、夢だって構わない。やっと見つかった音楽を諦めたくない。
真姫「私、音楽がやりたいの。もう一度、音楽がしたい」
私が、そう言った瞬間…辺りが光に包まれる。
痛い、ような、苦しい、ような、なにこれ、何が起こるの。
そう、思った瞬間……私の目の前に、赤色の宝石…何か、装飾されたような宝石が浮かぶ。
キュゥべえ「キミの願いはエントロピーを凌駕した。さぁ、解き放ってごらん。キミの力を」
黒いレースのベール、黒の小さな帽子の髪飾り。黒をベースにした、レースやフリルがたくさんついた服。さらに黒の手袋。
そんな服に濃い赤い薔薇が、髪飾りに、胸元に、スカートのウエストに飾られている。
……先ほどの宝石は…どこかへ消えたかと思ったけれど、胸を飾る薔薇だけがキラリと光る。
あぁ、これなのかしら。
……窓に映る自分の姿、確かに、これは、魔法少女と言っても…いいのかもしれない。
西木野真姫SR<怪談編>
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