過去ログ - 【俺ガイル×ドラえもん】のび太(16)「奉仕部……?」小町(16)「そうだよ!」
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3: ◆leYOhLXfXQ[saga]
2015/06/28(日) 02:44:10.02 ID:MZx0Olhp0

ドラえもんはある道具を取り出した。

忘れろ草EX

広範囲に渡って、設定したものの記憶を消去する花粉を飛ばす道具らしい。

それで、ドラえもんは自分に関する記憶を全て消す、と言っていた。

どうやら、ドラえもんの道具について少しでも記憶を持っている者がいれば、それが巨大なパラドックス現象を起こしてしまう可能性があるようだった。

当時の僕は何を言っているのかさっぱりだった(いや、たぶん今懇切丁寧に説明されたところでさっぱりだけど)、でも、僕はそれだけはやめてくれ、と泣きながら頼んだ。

ドラえもんがここに来た理由は、僕を真っ当な人間にするためだ。

けど、そんなこと関係なく、僕はドラえもんを友達だと思っている。

友達のことを忘れるなんて、絶対に嫌だった。

そして未来の規則を調べあげ、未来の道具に関する記憶及び、ドラえもんの機能、構造に関する記憶の消去だけすれば、なんとか大丈夫ということで落ち着いた。

そして卒業式の日、みんな僕の部屋に集まった。
しずかちゃん、スネ夫、ジャイアン、出木杉、ジャイ子、パパ、ママ。

全員が引き出しに体半分出してるドラえもんと向き合っている。

『さようなら、のび太くん』

そう言って忘れろ草を振るドラえもん。
きっとドラえもんとは、もう会うことは無いのだろう。だから、別れの言葉は『さようなら』で間違ってはいない。

でもその言い方が、まるで僕たちとの関係まで終わらせてしまうようで、すごく気に食わなかった。
だから、空気中を漂う金色の花粉が僕に届く前に、僕は堪えきれなかった涙を流しながら、こう言った。

『またね。ドラえもん──』

瞬きすると、ドラえもんはいなくて、引き出しを開けてみると、中の鉛筆がコロコロと転がっただけだった──。


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