過去ログ - ほむら「幸せに満ち足りた、世界」2(まど☆マギ×禁書)
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3:幸福咲乱 ◆5sHeUtvTRc[saga]
2015/06/28(日) 13:44:41.56 ID:xCKu0olu0

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音楽室の前には、既に人だかりが出来ている。
恭介は、それをかき分ける様にして中に入って行く。
視界が開け、音楽室の中が伺える。
上条恭介は、こうして彼を誘ったピアノに視線を向ける。
そこで、上条恭介は把握する。

えらい美人がそこにいた。

軽やかにして力強くピアノを演奏しているのは、他校の制服を着た少女だった。
ネクタイ風の赤いタイを締めたセーラー服姿で、髪の長い品のいい美人。

恭介自身が裕福な坊ちゃん育ち、恭介の身近にも本物のお嬢様がいるが、
その彼から見ても彼女は間違いなく本物。
そして、一歳二歳が天と地の差を生み出す恭介達の年頃で、
恭介から見たら一見して女の子よりも一歩先んじた美しい女性。

そんな大人びた雰囲気が本物の育ちの良さと相まって、
優美な気品と言えるものすら感じさせる。
それは、今、恭介を魅了している旋律が存分に表現していた。

軽やかにして芯が強く、
情熱的でいて優雅な程に上品に。

三年や五年ではない。
年齢に近い年月の鍛錬を重ね、そしてたっぷりと本物を聴いた
性格と才能、そして経験だけがその道を許す。
王道を熟知するからこそ、存分に楽しげに飛び跳ねて遊んで見せる演奏。


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