過去ログ - ほむら「幸せに満ち足りた、世界」2(まど☆マギ×禁書)
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9:幸福咲乱 ◆5sHeUtvTRc[saga]
2015/07/03(金) 03:01:11.51 ID:4uA5SPCk0

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「ありがとうございました」

レッスンを終え、教室を出た上条恭介は、
すっかり陽も落ちた街に出て帰路に就いていた。
只でさえ平均的中学生を大幅に上回る多忙な所に先の大災害が加わり、
スケジュールは半ば破綻している。
それでも、予定されている演奏の機会を諦めるつもりはない。
その見込みはある、恭介はそう信じて前に進んでいる。

「上条恭介君?」

魅力的な女性の声に、上条恭介は振り返る。
そこに立っていたのは、その魅力的な声に違わぬ魅力的な年上の女性。
付け加えると、つい何時間か前に顔を合わせたばかりの素晴らしいピアニストだ。

「先程はどうも」

そう声を掛けられ、恭介はやや恐縮して頭を下げる。

「僕の事を?」

尋ねた恭介は、にっこり優しく微笑みながら小さく頷くのを見る。

「上条恭介君、名前は学校ですぐに分かった。
どこの門下か、この世界は狭いからもしかしたらってね。
年齢的には関東屈指の実力と実績の持ち主なんだから尚の事。
一時は事故で再起不能説も聞いたけど、大丈夫みたいね」

「お蔭様で」
「もちろん、バリバリのクラシック。
ジャズヴァイオリンは真面目な息抜きかしら?」
「やっぱり、クラシックから始めたんですよね」

恭介の言葉は、ふふっと、余裕の笑みに交わされる。


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