過去ログ - 奉仕部の三人は居場所について考える
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208:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/18(土) 12:04:10.91 ID:zVr0z0Ijo
「あれ、お兄ちゃん何その指。怪我したの?」
おおう、さすがにめざといですな小町さん。というか、俺もこんなものいつまでつけっぱなしにしてるんだ。大した怪我でもねぇのに。
「あ、これか……。いや、ほんと大したことないんだけどな。ちょっと火傷した」
209:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/18(土) 12:06:50.23 ID:zVr0z0Ijo
「なんなの、今日はお母さんキャラなの?つーかただの事故だ事故。変なことはなんもねぇよ」
「なんだ。失礼なこととか卑猥なことして報復されたのかと思っちゃった」
やっぱりか。なんだ卑猥なことって。そんなことしたら軽度の火傷ぐらいじゃすまねぇよ。
210:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/18(土) 12:08:15.79 ID:zVr0z0Ijo
「ん、んん?それ包帯じゃないじゃん。ハンカチ?」
「そうだな」
「……誰の」
211:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/18(土) 12:11:09.89 ID:zVr0z0Ijo
「まぁ、ボチボチはやってる。まだ生徒会としては何もしてないから部活と変わらんな」
「そっかー、ちゃんと部活動もやれてるんだね。まあお兄ちゃんたちが楽しそうなら小町はそれでいいや。…………このままいけばそのうち進展もありそうだしっ」
ぽしょっと付け足すように呟いた最後のほうの言葉は聞こえなかった。耳に入ってはいたが意識が聴覚に向かっておらず、ちゃんと言葉として認識できなかった。
212:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/18(土) 12:13:27.93 ID:zVr0z0Ijo
「じゃあこれ洗っとくね」
「おう、頼む」
機械的な返答をしてから風呂に向かい湯船につかって考えてはみたが、結局自分でもその理由はよくわからなかった。
213:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/18(土) 12:15:15.71 ID:zVr0z0Ijo
もう仕事という言葉というか、字面に悪意とか邪気とかそういったものを感じる。仕事ってこの世の災厄なんじゃないですかねこれは。
「そうだ。露骨に嫌そうな顔をするんじゃない比企谷。と、一色」
平塚先生に言われて一色のほうを見てみると、そんなの聞いてないんですけどー?とでも言いたそうに不満をあらわにしている。態度悪いなー。人のこと言えないけど。
214:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/18(土) 12:17:34.41 ID:zVr0z0Ijo
「先輩だって不満そうじゃないですかー。え……もしかして先輩、クリスマス予定ありですか?」
もしかしてってなんだよ。クリスマスなんか毎年予定あるよ、超ある。小町とチキン食べたりとか。でもそんな幸せをわざわざ教えてやらなくてもいいだろう。悔しくなんかないし。
「俺はクリスマスに限らず今も昔も未来も常に仕事したくねぇんだよ」
215:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/18(土) 12:19:36.57 ID:zVr0z0Ijo
えー、丸投げ?漠然としすぎじゃないですかね……。
「そんなの高校生に任せて放置でいいんですか?」
「教師として最低限の監督は行うが……基本は任せることになる。両校で交流して親睦を深める、というのが目的でもあるからな」
216:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/18(土) 12:21:01.79 ID:zVr0z0Ijo
だが俺が他人との調整事で役に立てるとはあまり思えないから、あまり力にはなれないかもしれない。
人がたくさんいると空気になるし、知らない人が多いとそれはさらに顕著になる。
「当然ある程度の予算は出るが、日程的にも人員的にも猶予はあまりない。それほど大それたものはできないだろうが、話し合ってうまくやってくれたまえ」
217:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/18(土) 12:22:54.24 ID:zVr0z0Ijo
雪ノ下は皮肉っぽく微笑んで俺に目線を向ける。いや、お前も人のこと言えねぇだろ。
「何がどう心配いらないんだそれは。というかだな、生徒会長さんも結構合う人少ないと思うんですがね」
「…………否定はしないわ」
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