過去ログ - 奉仕部の三人は居場所について考える
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266:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:46:13.00 ID:fOxhNJlpO
「あー、それも悪くねぇな、開始はなんか半端な時間だし。雪ノ下に聞いてみるか」
「あ、うん。そうだね、ゆきのんにも聞かないとね」
「一応許可取らないとな」
267:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:46:52.41 ID:fOxhNJlpO
「まぁ席はずすことぐらいあんだろ。トイレとか平塚先生のとこじゃねぇの?」
「そだね。あ、ヒッキー、ほい」
由比ヶ浜が鞄からポッキーの箱を取り出し、俺に投げて寄越した。
268:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:47:27.16 ID:fOxhNJlpO
「そうだな。元々お前のなんだし遠慮なく取ってくれよ」
「んじゃあ……」
座っていた由比ヶ浜は中腰になって椅子を後ろ手に持つと、俺の席の横まで椅子ごと移動してきた。
269:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:48:11.02 ID:fOxhNJlpO
「リスかお前は……」
「なっ、食べてるとこじろじろ見ないでよ。恥ずかしいじゃん……」
「ばっ、じろじろとは見てねぇよ」
270:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:48:46.94 ID:fOxhNJlpO
盛大にどもりながら手を伸ばして一本つまみ取る。はぁはぁ、なんでポッキー取る程度でこんなに疲れねばならんのだ。
由比ヶ浜は迷っていたようだが、無言で次の一本を取るために恐る恐る手を伸ばした。
それと同時に、ガララッという音とともに生徒会室の扉が開き、由比ヶ浜の肩が大きく震える。
271:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:49:18.11 ID:fOxhNJlpO
俺も落ち着け、こんなときは完全数を数えて落ち着くんだ。…………駄目だ、6しか知らねぇ。
「……うす」
「おりょ、隣り合って何してるんですか、珍しい」
272:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:50:03.62 ID:fOxhNJlpO
意識してやってるのか素なのかは知らんが、どっちにしろやっぱ一色怖い。昔の俺ならもう5回ぐらいうっかり惚れてるまである。
んまぁ、とか言いながらご満悦の様子だが、それは俺のおポッキーさんだ。いや恵んでもらったものだけど。
「俺の貴重な食料が……。それ元は由比ヶ浜のだからな」
273:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:50:36.15 ID:fOxhNJlpO
そりゃまあ俺はここで唯一の役職なしだけども。でも唯一って言い換えたらオンリーワンだよ?だからなんなの?
うん、最下層でも仕方ないか。だったら責任は何もないし仕事はしなくても問題ないな。いや重労働を課せられる未来しか見えねぇなこれ。
「ううん、いろはちゃん気にしないでいいよー。どうせこのあと軽くなんか食べてから会合いくつもりだし」
274:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:51:10.34 ID:fOxhNJlpO
「ちっ、ちげぇよ。雪ノ下にも声かけようと……」
「じゃあもっとよくないですよ!なんでわたしだけ置いてくんですかー!」
一色はうがーとばかりに憤慨しながら俺の肩をバシバシと叩く。ええいやめろ近いウザい痛いあざと可愛いうっとうしい。
275:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:51:42.95 ID:fOxhNJlpO
小町の調教の成果はこんなところにまで及んでいるのかと、自分の従順さと素直さに少し驚く。ピュアな八幡きっとかわいい。いや可愛くない。
「えー。なんでそんなことしなきゃ……」
一応抵抗はする。だって俺貧しいし。最下層だし。
276:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:52:20.16 ID:fOxhNJlpO
由比ヶ浜は呑気にいつもの部族の挨拶を雪ノ下に向けているが、俺はそれどころではない。
「お、俺は何もして……」
「ないことないですよねー?」
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